9/12JELLY JELLY CAFE渋谷店に行って来ました(後編)
前回に引き続き、JELLY JELLY CAFE渋谷店のレポートです。
[
前回の記事はこちら。
9/12JELLY JELLY CAFE渋谷店に行って来ました(前編) - 双六小僧の新・ボードゲーム放浪記
JELLY JELLY CAFEのサイトはこちら。
ハイパーロボット
メンバーは変わらず、そのまま8人で「ハイパーロボット」をプレイ。
「ハイパーロボット」は1999年、アレックス・ランドルフのパズルゲームです。
壁や他のロボットにぶつかるまで直進するロボットを目標のマスに移動させる方法を探すゲームです。
目的地タイルをめくり、その目的地に指定された色のロボットを移動させる方法を全員一斉に考えます。この時、ロボットコマを動かすことはできません。
指定のロボットを目的地に移動させる方法を思い付いたプレイヤーは、必要な手数を宣言します。砂時計をひっくり返し、砂が落ち切るまでの間、他のプレイヤーの宣言を受け付けます。
砂が落ち切ったら、最も少ない手数を宣言したプレイヤーから、実際にロボットを動かして目的地に導きます。宣言通りの手数以下で目的地に到達できればそのプレイヤーの得点、失敗した場合、次に少ない手数を宣言したプレイヤーに回答権が移ります。
最も多くの得点を集めたプレイヤーの勝利です。
プレイヤー数の制限を気にしなくていいので、人数が多い場合に便利です。私がかつて参加していたとあるゲーム会では、常時このゲームが隅の方に置かれ、手の空いたプレイヤーが勝手に問題に取り組んでいました。
それはさておき、「ハイパーロボット」は大抵のパズルゲームがそうであるように、得意不得意がはっきり出るゲームです。今回参加したプレイヤーの中にも、2名ほど手も足も出ないプレイヤーがいました。私も決して得意な方ではなく、手数2桁の問題には大抵お手上げです。苦手を克服するために自分でも買ってみたのですが、まるで稼働していません。購入する際は、一度どこかで遊んでみて、自分に合うかどうか確認してからの方が無難かと思います。
ところで、いつも思うのですが、直進しかできないロボットのどこが「ハイパー」なのでしょうか。ちなみに英語題は「Ricochet Robot」、ricochetには弾丸、石などがはね飛ぶ、声などがこだまする、弾丸のようにあっちに行ったりこっちに行ったりする、サッカーなどでボールが選手に当たって方向が変わる、といった意味があります。
ワードバスケット
写真は撮り忘れ。
「ワードバスケット」は2002年、小林俊雄の作品です。
「ん」を除く50音の書かれたカードでしりとりをするゲームです。
場に出ている一番上のカードの文字で始まり、手札の文字で終わる3文字以上の言葉を言い、その手札を場に出していきます。手札を全て出し切ったプレイヤーの勝利です。
これまた苦手な人はとことん苦手なゲームです。この日も、まるでカードを出せなかった、いわゆるワーバス地蔵となってしまったプレイヤーが「もう一生やらない」と言っていました。そこそこカードが出せて、同レベルのプレイヤーに恵まれれば面白いゲームなのですが、こうした事情から万人向けとは言えません。
実は、私は昔、永岡書店版のワードバスケットを持っていました。青いバスケットが付いた奴で、今持っていたらそれなりに珍重されたはずなのですが、どこかに無くしてしまいました。勿体無い話です。
ちなみに、ワードバスケットのスーパープレイを見たければ、JAGAのワードバスケット大会動画がオススメです。
コードネーム
8人のメンバーを4対4に分けて「コードネーム」。
2015年、ヴラーダ・フヴァチルの作品。2016年ドイツ年間ゲーム大賞受賞作です。
2チームに分かれて争います。場に25枚の単語カードが並べられており、その中から自分のチームのエージェントを、自分のチームのスパイマスターのヒントを元に探し出すゲームです。
スパイマスターは、手番ごとに1つの単語と、その単語が示すカードの数を宣言します。
残りのプレイヤーは、そのヒントを元に自分のチームのエージェントを探します。メンバーで相談してカードを1枚指定します。
カードを指定したら、そのカードがどちらのチームのものか発表します。自分のチームのエージェントを指定できればいいのですが、相手のエージェントを指定してしまえば相手の得点になりますし、1枚だけ紛れ込んでいる暗殺者を指定してしまったら、その時点で負けとなります。
自分のチームのエージェントを指定できたら、そのチームはさらなるカードを指定することができます。自信が無い場合はパスも可能です。1回の手番で指定できるカードは、最大でスパイマスターが宣言した枚数より1枚多い数までです。
自分のチームのエージェントを全て明らかにすれば勝利となります。
今回は私がスパイマスター。毎手番2枚ずつエージェントを指定でき、順調にあと1枚のところまで漕ぎ着けたのですが、最後で相手チームの3枚連続正解で逆転負け。
「トランプ・ザ・ゲーム、2」で「アメリカ」と「ルール」を指定してもらえたプレイが個人的には会心の出来でした。
(「トランプ・ザ・ゲーム」は、1989年、ドナルド・トランプが世に送り出したボードゲームです。)
このゲームでは、スパイマスターはいかに複数のカードを一つの言葉で指定させるか、他のプレイヤーはスパイマスターの意図をどう汲み取るかで大いに頭を悩ませます。うまく意思疎通が取れれば盛り上がりますし、すれ違ったらすれ違ったでまた盛り上がります。思考性の高い優れたワードゲームと言えます。
マジョリティパーティー
8人で「マジョリティパーティー」。
「マジョリティパーティー」は、2017年蜜健会制作のパーティーゲーム、と言うよりアクティビティです。
いいことといやなことがセットになったボタンを押すか押さないかの究極の質問に答え、多数派を目指します。
具体例は挙げませんが、「マジョリティパーティー」のボタンの中にはユーモラスなものもあれば考えさせられるものもあり、なかなか趣き深いです。点数など気にせず、投票を通してその人の価値観や人生観、世界観が透けて見えるのを楽しむべき作品かと思います。
コヨーテ
1人退店し、7人で閉店まで「コヨーテ」を遊びました。
「コヨーテ」は、2003年、スパルタコ・アルバタレッリ作のゲームです。現在、日本ではタンサンファブリークがデザインした日本語版が普及しています。
全員が1枚の手札を持ち、自分の手札を見ずに他のプレイヤーの手札から全員の手札の合計数を推理し、そこに向けて数字を迫り上げていくゲームです。
ラウンド開始時、全員にカードを1枚ずつ配ります。各プレイヤーは配られた手札を額に掲げ、自分以外の全員に見えるようにします。
手番プレイヤーは、全員の手札の合計数を推理し、その合計数以下になるように数字を宣言します。
次のプレイヤーは、宣言された数より大きな数を宣言するか、前のプレイヤーの宣言が全員の手札の合計数を超えたと推理して「コヨーテ」を宣言するか選びます。
コヨーテが宣言されたら、全員の手札を確認し、その数値を合計します。合計数が、前のプレイヤーが宣言した数値を超えていれば数値を宣言したプレイヤーが失点、超えていなければコヨーテを宣言したプレイヤーが失点です。
3回失点を受けたプレイヤーはゲームから脱落し、最後まで残ったプレイヤーの勝利です。
他人の顔色を伺い、視線が動きまくる、その表情がなんとも言えず滑稽です。更に、自分だけが的外れな推理に気づかないという状況もまた滑稽です。笑いが絶えない、愉快なパーティーゲームです。
閉店
「コヨーテ」をやっているうちに閉店の時間になりました。火曜の夜から最大8人で5時間、存分に遊び倒しました。
次回のブログですが、13日(昨日)オープンのボードゲームカフェ、桜木町のとけいまわりを覗いてみようかと思っています。
http://www.boardgamecafe-tokeimawari.com