4/22ぶんぶん新作ボドゲ体験会(後編)
4月22日のぶんぶん新作ボドゲ会の報告、今回が最終回です。
前編と中編の記事はこちら。
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シルとり
抽象的な図形もしくは色が描かれたタイルから連想される言葉でしりとりをするゲーム。
各プレイヤーは手札としてタイル2枚を持ち、中央に8枚のタイルを置きます。手札と場札はいつでも入れ替えられます。
ラウンド開始時にタイルをめくります。そのタイルを起点に、自分の手札2枚を使って3つの言葉のしりとりを完成させます。しりとりを思い付いたプレイヤーはベルを鳴らし、どんなしりとりを作ったかを発表します。
タイルから連想される言葉は、単語でも文章でも構いません。こじつけでも構いませんが、他プレイヤーの半数から承認される必要があります。
言葉を完成させたプレイヤーは、使ったタイルを獲得して得点にします。その後、新たに手札を2枚引いてゲームを再開します。前のラウンドでしりとりを完成させたプレイヤーは、次は7文字以上の言葉を最低1つ作らなければいけません。
タイルが補充できなかったらゲーム終了。獲得したタイルの点数合計が最も高いプレイヤーの勝利です。
色々な人が色々な発想で奇想天外なしりとりを作る、その発想に触れるのが非常に楽しいゲームです。
三闘牌
上下で2つのスートを持つ牌を使ったトリックテイキング。3人専用。
牌の構成は1から9が各3枚とジョーカー1枚の計28枚、スートは3種類です。それぞれの牌は上下で異なるスートを持ち、上を向いた方がそのタイルのスートになります。
ラウンド開始時、全プレイヤーに9枚ずつ牌を配ります。各プレイヤーはそのうち1枚の上下を反転できます。その後、牌を1枚出し、最も大きな数字のものを出したプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。ここで出したタイルの数字と、配られずに余った牌の数字の合計がこのラウンドの得点となります。
牌の出し方は3種類。1枚で出す、同じスートで同じ数字の牌2枚組で出す、同じスートの連番3枚で出すのいずれかです。 後のプレイヤーは、前のプレイヤーと同じ枚数でより強い牌を出すか、同じ枚数を伏せて出します。最も強い牌を出したプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
ラウンド中1回だけ、手札が4枚以上の時、牌を上下反転する事を宣言できます。その場合、全プレイヤーが牌の上下を反転し、宣言したプレイヤーは手札を公開します。
最後のトリックを取ったプレイヤーが得点を獲得します。7ラウンド終了時に最も得点の高いプレイヤーの勝利です。
上下でスートが変わる、ラウンド中に上下を入れ替える、といった具合に、牌である事を生かした仕掛け(カードでも出来なくはないが、取り回しが面倒になる)を生かしたトリックテイキングです。なんとも掴みづらいプレイ感があり、勝ち方がまるで分からないまま終わってしまいました。機会があれば雪辱したいです。
Gear 11 π
10枚のカードで11種のゲームが遊べる「Gear 11」の牌バージョン。
牌の構成は赤と青がそれぞれ1〜5の計10枚。
今回遊んだのは2種類のゲーム。
1つ目は、2枚の手札を中央の2枚と交換しながら、ラウンド終了時に自分の手札の値の合計が中央の2枚を超えない範囲で最大になる事を目指すゲーム。コントロールが効きづらく、運の要素が強くなるので、ギャンブルゲームと割り切って遊ぶのがいいでしょう。
もう1つは、牌バージョンのみで遊べるゲーム。麻雀のように牌を積んで、上の牌1枚を指1本でひっくり返すゲーム。麻雀漫画などでよく見かけるあれです。手先の不器用な私には辛いゲームでした。
「Gear 11」の出来栄えを語るには、11のゲームを一通り遊ぶ必要があるので、作品全体としての評価は保留します。ただ、この作品は最小限のカード(もしくは牌)でどこまでゲームが作れるかという思考実験の色彩が強いように思います。ゲームのデザインに興味のある方にとっては、いいサンプルになるかも知れません。
長くなりましたが、以上で3回にわたる4月22日のぶんぶん新作ボドゲ体験会の報告を終わらせていただきます。