双六小僧の新・ボードゲーム放浪記

東京近辺のボードゲーム会を放浪するゲーマー双六小僧が、遊んだボードゲームや参加したボードゲーム会、ボードゲームカフェなどについてあれこれ書くブログです。

4/21ミスボド(前編)

順番が前後しましたが、4月21日のミスボドの報告です。

書いていたら「Raiders of the North Sea」の報告が長くなったので、前後編に分けます。

 

[:contents]

 

今回より新しい会場での開催となり、参加人数は減りましたが、熱気は相変わらずです。

では、この日遊んだゲームの紹介。

 

Clank! The Mummy's Curse

f:id:sugo6kozo:20180426124346j:plain

デッキ構築ダンジョン探索ゲーム「Clank!」の拡張。

今回の冒険はピラミッド。ピラミッドの中をうろつくミイラ、減点になる呪いトークン、新カードなどの要素が加わっています。

 

今回は登場カードが噛み合わず、生還はしたもののまるで点が伸びませんでした。

 

いくつか要素が加わりましたが、基本は「Clank!」です。正直なところ、プレイ感は無印とさして違わないように感じました。

 

Raiders of the North Sea(拡張"Fields of Fame"入り)

f:id:sugo6kozo:20180426125621j:plain

バイキングの氏族のリーダーとなり、乗組員を軍団に迎え入れ、略奪を行うゲーム。

 

ワーカープレイスメントに分類されるシステムですが、ただワーカーを置くだけではありません。

陸でアクションを行う時は、空いている場所にワーカーを置いてアクションを行い、その後、既に置かれているワーカーを回収してその場所のアクションを行います。

略奪に出る場合は、ワーカーをその場所に置き、略奪品と同時に対応する場所のワーカーを回収して次のラウンドに使用します。

いずれの場合も、ゲーム開始時および終了時のワーカーは1個になります。

 

ワーカーの色は黒、灰、白の3種類があり、色に応じてアクションできる場所や効果が変化します。最初は黒のワーカーを使い、略奪によって灰や白のワーカーを獲得します。

 

陸では、住民を手札に加える、手札の住民を乗組員として軍団に加える、手札の住民を捨て札にしてその効果を使う、金や食料などを得る、武器トラックを進めて戦力を上げる、捧げ物をしてタイルを得るなどの行動を行います。

 

略奪に出る時は、食料と(場所によっては)金を支払います。また、略奪先によって最低限必要な乗組員の枚数が決まっています。

略奪の際は、カードや武器トラックの戦力に、場所ごとに定められた個数のダイスの出目を加えて戦力を計算し、結果に応じて点数がもらえます。

また、略奪品の中には乗組員が死亡するヴァルキリートークンがあり、これを手に入れたプレイヤーは自分の乗組員を捨て、ヴァルキリートラックを進めます。ヴァルキリートラックの位置に応じて、ゲーム終了時に得点が入ります。

 

1番奥のエリアが6つ中5つ略奪される、捧げ物タイルが尽きる、ヴァルキリートークンが無くなるかすると、最後に1ラウンド行ってゲーム終了です。ヴァルキリートラック、乗組員の得点、武器トラックの得点、余った資源の得点などを加え、最も高い得点のプレイヤーが勝利します。

 

ここまでが基本ルール。

 

拡張では略奪する場所が増えるほか、敵リーダーが登場します。

略奪品に敵リーダートークンがある場合、敵リーダーカードをめくり、以下のいずれかを行います。

  • 殺す…乗組員がダメージを受け、リーダーカードの1回限りの効果が発動すると同時に名誉トラックが上昇します。名誉トラックはゲーム終了時に得点になります。
  • 降伏させる…殺す場合より若干少ないダメージを乗組員が受け、かつお金を支払う必要があります。しかし、強力なリーダーを乗組員に加えられます。
  • 逃げる…名誉もしくは得点が減少しますが、ダメージは受けません。

 

では、ゲームの感想。

 

ワーカーを置く時だけでなく、回収する時にもアクションを行うという、ひねりの効いたワーカープレイスメントです。典型的なワーカープレイスメントよりは若干縛りが緩く、それでいて緩すぎない、程よい縛りになっています。

 

手札管理、リソース管理にもなかなか気を使います。特に、お金は不足しがちです。お金を得るアクションは、黒のワーカーで行うと3金、灰と白のワーカーで行うと2金なので、ゲーム後半に特に資金繰りが苦しくなります。

また、ヴァルキリーによる乗組員の退場も、このゲームに独自の味を与えています。これにより、どこで乗組員の新旧交代をするかという考え所が生まれます。

 

ここからは拡張の話。

拡張が入った事で敵リーダーの扱いという新たなジレンマが発生しています。乗組員へのダメージは結構重いので、判断は悩ましいです。このダメージによって、ヴァルキリーによる乗組員の新旧交代がより大きな意味を持って来ます。

ついでに言うと、敵リーダーを降伏させるのにお金が要るので、お金の管理に一層の注意が必要となる点も重要です。

 

ゲームシステムから話はそれますが、ゲーム中にやたら「殺す」「死ぬ」という物騒な台詞が飛び交います。この辺りは好みが分かれるところでしょう。

 

総じて、世界観が殺伐としている以外は、ドイツ年間ゲーム大賞エキスパート部門ノミネートにふさわしい、手応えのあるゲームです。

 

 

後編では中国からやって来た金融ゲーム「平遥」などの報告をいたします。お楽しみに。