双六小僧の新・ボードゲーム放浪記

東京近辺のボードゲーム会を放浪するゲーマー双六小僧が、遊んだボードゲームや参加したボードゲーム会、ボードゲームカフェなどについてあれこれ書くブログです。

ハコオンナ−小説版−

遅ればせながら、「ハコオンナ−小説版−」を読みました。

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以下、Amazon紹介文の引用です。

ある夏の日、人里はなれた山奥に佇む古びた館を訪れた坂田見兄妹。
それは夏休みを利用した、ただのアルバイトのはずだった。
たった一つ、そこが「ハコオンナ」と呼ばれる怨霊の棲家だということを除けば……。

小さな箱に詰め込まれ、生きて外へ出ることのなかった少女の霊。
彼女は館にやって来た人間を、一人、また一人と、
より暗くて狭い所へ引きずり込んでいく。
やがて、次々と怪異に襲われ始めた坂田見兄妹が知る、
おぞましいほどの真相とは――。

 

このブログを読んでいる方の大半は、ボードゲーム版「ハコオンナ」をご存知かと思いますが、念のため軽く説明します。

「ハコオンナ」は、怪しげな館に閉じ込められた訪問者達と、館に潜む怪物ハコオンナに分かれて遊ぶホラーゲームです。訪問者は脱出、討伐、成仏いずれかの生還条件を満たすために館を探索し、ハコオンナは物陰に潜んで訪問者を狙います。

 

では、ネタバレにならない範囲で「ハコオンナ−小説版−」の感想。

 

ハコオンナが犠牲者を殺害する描写が丹念で、いやと言うほど恐怖を感じさせてくれます。従って、グロいのが苦手な方にはお勧めできません。ただ、残酷な描写に耐性のある「ハコオンナ」プレイヤーは是非読むべきです。今後ボードゲーム版を遊ぶ時にこの描写を思い出すと、よりゲームの世界観に没入できること請け合いです。

 

ボードゲーム版に登場するアイテムや、ハコオンナの各種特殊能力も再現されており、ボードゲーム版のファンならば、原作の再現性にきっと唸らされることでしょう。反面、「ハコオンナ」の予備知識がないと、若干とっつきにくいかも知れません。

 

「ハコオンナ」原作の作品には、2017年に上演された舞台版もあり、こちらはDVDで販売されています。

舞台版も小説版も、それぞれが媒体の特性を活かし、それぞれのやり方で原作の世界観を存分に表現してくれています。どちらも決して単なる話題性だけにとどまらない良作です。

 

これを機に、「ハコオンナ」の世界にどっぷりハマってみるのはいかがでしょうか?