9/22Popcon Asia(3)インドネシア編最終回!
さて、私のブログでのインドネシアのボードゲーム報告も、いよいよ今回が最終回です。
今回は、引き続きPopcon Asiaで遭遇したボードゲームを紹介します。
Jalan Jalan
まだあります #popconasia2018 のボードゲーム。
— Sugoroku Kozo(双六小僧) (@sugoroku_kozo) September 22, 2018
Jalan Jalanはみんなで投票して旅の行き先を決めるゲーム。
各プレイヤーにはそれぞれ行きたい場所の属性が公開と秘密の2つあり、該当する属性の場所に行れけば得点。あとはカード効果の撃ち合い。 pic.twitter.com/f5RM7qJ4It
みんなで旅行をし、自分の行きたい場所に行けるよう多数決で行き先を決めるゲーム。
それぞれの旅行先カードにはメイン属性1つと、サブ属性が1つもしくは2つあります。
各プレイヤーにはそれぞれ好みの属性があります。ゲーム開始時にタイルを引き、公開された好みと隠れた好みを1つずつ持ちます。
手番プレイヤーが旅行先カードを3枚引き、うち2枚を選んで公開します。これに対して各プレイヤーが投票し、より多くの票を集めた方に旅行します。行き先の属性がプレイヤーの好みと合致すれば得点です。
ただし、旅行先カードを公開してから行き先が決まるまで、アクションカードで状況を変える事ができます。各プレイヤーは使うアクションカードを一斉に公開し、その効果を使用します。カードには、旅行先カードを引き直す、特定プレイヤーの投票を無効にする、隠れた好みを他プレイヤーと入れ替える、アクションカードの効果を無効にする、などがあります。
規定回数の旅行が終わったら、全員が好みの属性を公開し、得点を集計します。
基本的には悪くないのですが、一つ大きな欠陥があります。それは、公開された好みと隠れた好みの属性が被ってしまうと非常に不利になりやすい点です。他プレイヤーと相乗りできないと、自分が行きたい場所に票が集まりにくくなります。今回はこれが祟って0点でゲームを終えたプレイヤーが出てしまいました。
一応アクションカードで好みの属性を入れ替えるチャンスはあるのですが、そのカードを引けないとどうにもなりません。この辺りの救済策があれば良かったように思います。
Orang Rimba
まだまだあるぞ #popconasia2018 のボードゲーム。
— Sugoroku Kozo(双六小僧) (@sugoroku_kozo) September 22, 2018
Orang Rimbaは森の先住民が乱開発に立ち向かいながら狩猟採集生活を送りミッションを達成するゲーム。
資源を取り尽くすとマイナス点になるなど凝った作りの45分級ゲームでした。 pic.twitter.com/7VewoRZ12p
各プレイヤーは男女1人ずつの先住民駒を持ちます。各駒はそれぞれ6つまでアイテムを持つ事ができます。
ゲームの最初と4ラウンドごとに1回開発カードをめくり、重機の移動経路と獣の位置が決まります。
ラウンドの開始時にイベントカードをめくります。それにより、色々なイベントが発生します。
プレイヤーの手番の前に重機が移動し、森林を破壊します。
手番プレイヤーは3回までのアクションを行います。
アクションには以下のものがあります。
- 移動して移動先で何かを行う
- カードを引く
- カードを使う
- 目標を達成する
1ラウンドに1つの駒に2回以上のアクションをさせることはできません。
移動時には食料を消費します。
移動後に行う行動には、資源の採取、食料調達、プレイヤー駒間でのアイテムのやり取り、交易、重機の阻止、植林があります。
資源を採取する際は、その場所に置いてある資源を好きなだけ取れますが、全て取り尽くすと森林が破壊され、減点となります。
目標はゲーム開始時に3枚配られます。カードに指定されたアイテムを支払えば得点になるほか、目標を全て達成すると直ちに勝利します。
基本的なアイデアはいいのですが、何点か惜しい点があります。
今回は2人で遊んだのですが、2人だとこのゲームの良さが余り発揮されません。2人だと資源の取り合いが緩く、資源を取り尽くして他プレイヤーの行動を制限する行動が余り有効ではないからです。
また、得点が目標カードに大きく依存しているのも気になります。プレイの方向が目標カードによって制限されてしまうのは、余りうまくない気がします。
もっとも、私がルールを間違って解釈している可能性も無いとは言えません。もし間違って解釈していたら、訂正記事を出させていただきます。
Flipeek Medieval
#popconasia2018 のボードゲーム紹介はまだ終わりません。
— Sugoroku Kozo(双六小僧) (@sugoroku_kozo) September 22, 2018
Flipeek Medievalは記憶ゲーム。クエストに必要なカードを間違えずに全部めくれれば得点です。自分の記憶力のなさを嫌というほど思い知らされました。 pic.twitter.com/ggQITDkFZD
場にクエストカードを3枚が表向きで、シンボルカードを12枚裏向きで並べます。
手番になったら、
- シンボルカード2枚をめくって全員に公開する
- シンボルカード1枚を自分だけ見る
- クエストに挑戦する
のいずれかを行います。
クエストに挑む場合は、クエストカードを指定し、シンボルカードをめくっていきます。クエストに指定されたシンボルをミスなく全てめくれればクエスト達成です。クエストカードを獲得し、めくったシンボルカードを混ぜてゲームを再開します。失敗した場合はクエストカードを交換し、シンボルカードを伏せてゲームを再開します。
誰かが規定の点数を取ったら、そのプレイヤーの勝利でゲーム終了です。
癖がなく、よくまとまった記憶ゲームです。間違いなく子供の方が強いタイプなので、子供と遊ぶ機会があるならお勧めです。
このゲームについては、シミーズさんがつぶやいていました。
Flipeek。インドネシア。子供向け?の記憶ゲーム。 https://t.co/jFj4C19uwk
— シミーズ (@symyis) September 18, 2018
Stockastic
株ゲーム。Twitterでは報告し忘れていました。
4種類の株を買って儲けるゲーム。
会社の業績は、1期先の予想が公開、2期先の予想は非公開になっています。
ラウンド開始時に手番順を競り、大きな金額を出したプレイヤーから順に株を売買します。
株を売買する前に、お金を払って2期先の業績予想を見ることができます。
また、お金を払って噂カードを買うこともできます。噂カードは企業に付けることで株価を操作できます。
株の購入が終わったらイベントカードをめくり、その効果を適用します。
その後で、各企業の業績をチェックし、それに応じて株価が増減し、株主に配当が支払われます。
これを4ラウンド繰り返し、もっとも資産の多いプレイヤーが勝利します。
残念ながら、これと言って光るところのない、単調で物足りないゲームでした。
このゲームについても、シミーズさんがつぶやいていました。
Stockastic。インドネシア発の株ゲーム。BGGブログで気になったので見てみた。以前、フェスティバルというゲームも見ていたが、今作も正直まだまだといった感じ。かなり粗くシステムも平凡。 https://t.co/b93r8eAmSf
— シミーズ (@symyis) September 18, 2018
Ibun Batutah
#popconasia のボードゲーム報告もそろそろ終盤。
— Sugoroku Kozo(双六小僧) (@sugoroku_kozo) September 22, 2018
Ibnu Batutahは、移動カードをめくってシルクロードを旅するゲーム。
めくったカードの数値の合計が移動力を超えるとバーストしますが、バーストしても悪いことが起こるとは限りません。
キーホルダーももらいました。 pic.twitter.com/mhKHYvKkN1
大陸を西から東まで旅していくゲームです。
移動経路カードが3枚公開されており、残りが裏向きになっています。
各プレイヤーは、目的地カードを3枚持ってゲームを開始します。
手番に移動カードをめくり、バーストしない限り1枚につき1マス進みます。
手番中にめくった移動カードの数値の合計がプレイヤーの移動力を超えるとバーストです。最後にめくったカードの指示に従い、手番が終了します。バーストすると、大半は逆方向への移動などの悪い事がおきますが、たまに何も起こらなかったり、いい事が起こったりします。
一部の都市に到達すると、お金がもらえます。
また、一部の都市ではお金を払って目的地カードを買ったり、移動力を強化したりできます。
目的地カードで指定された都市に到達したら、勝利点を獲得し、お金が増えます。
移動経路カードで指定された出発点から到達点までの移動を達成したら得点がもらえます。達成した順位が上であるほど多くの得点をもらえます。
最初に規定の点数に達したプレイヤーが出たら、そのラウンドでゲーム終了です。もっとも得点の高いプレイヤーの勝利です。
ぶっちゃけると、めくり運が全ての運ゲーです。移動できる距離がめくり運に依存している他、目的地カードと移動経路カードが噛み合うかどうかも運次第です。これは残念と言わざるを得ません。
こんなキーホルダーまで作って頑張って売り込もうとしているようですが…。うーむ。
Bluffing Billionaires
#popconasia2018 のボードゲーム報告ラストはBluffing Billionaires。
— Sugoroku Kozo(双六小僧) (@sugoroku_kozo) September 22, 2018
どこかで見たような大富豪が、「我こそは世界一の大金持ち」とばかりに資産カードを出します。もし相手のカードが自分より小さいと思ったらチャレンジ。成功すればカードを奪えます。 pic.twitter.com/mrbT9Ur2r0
これがこの日最後のゲーム。
どこかで見たような顔のお金持ちが資産比べをします。ただし、実際の金額より、いかにお金を持っていると思わせるかの勝負です。
手番になったら、プレイヤーはカードを1枚裏向きで出します。この時、「I'm the richest!」と宣言します。
残りのプレイヤーは、そのカードが自分が出していたカードと比べて大きい数字だと思えば宣言を受け入れ、大きくないと思えばチャレンジをします。
チャレンジをしたら、チャレンジをしたプレイヤーとカードを出したプレイヤーがカードを公開します。チャレンジ成功なら、チャレンジしたプレイヤーが相手から資産を奪えます。チャレンジ失敗なら、チャレンジされたプレイヤーが資産を奪います。
誰かの手札が無くなったらゲーム終了です。奪った資産と手札に残った資産の得点を合算し、もっとも多くの得点を取ったプレイヤーの勝利です。
単純お手軽なブラフゲーム。
ゲーム自体は可もなく不可もなくと言ったところですが、どこかで見たような顔を愛でるだけでも遊ぶ価値があると思います。
これもシミーズさんが言及していました。
Bluffing Billionaires。インドネシア。カードを1枚ずつ裏に出していきダウトする風。https://t.co/nq8dfwgV9O
— シミーズ (@symyis) September 18, 2018
おまけ
最後に、展示だけながら、なかなか興味深い作品があったので紹介します。
MAHAPATHA。
不気味な雰囲気と凝った造形のフィギュアが目を引きます。
MAHARDIKA。
双六小僧の新・ボードゲーム放浪記はこれにて終了です。
双六小僧先生の次回作に…もとい、次回からはマレーシアの報告です。お楽しみに!