9/30シャッフル(後編)
前回に引き続いて9月30日シャッフルの報告です。
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セレスティア
飛行船に乗って天空都市を目指すチキンレースゲーム。「クラウド9」のリメイクです。
「セレスティア」は2015年、リメイク元の「クラウド9」は1999年の作品。作者はアーロン・ワイスブルムです。
各プレイヤーは一つの飛行船に乗り合わせ、より先の天空都市を目指します。飛行船に乗っているプレイヤーは、持ち回りで船長を担当します。
まず、船長は2〜4個のサイコロを振り、障害を決めます。障害には4種類あり、対応するカードを出すことで対処できます。
残りのプレイヤーは、船に残るか船から降りるかを選びます。船から降りたプレイヤーは、今飛行船がいる都市の特典カードを獲得します。船長は基本的に船から降りることができませんが、船に乗っているのが船長1人の場合に限り、サイコロを振る前に船を降りることができます。
船に残るプレイヤーが決まったら、船長は手札を使って障害に対応します。対応できれば船は次の都市に進みます。対応できなければ船は墜落し、船長を含む船に乗ったプレイヤーは、何も獲得できずにラウンド終了します。
ラウンドが終了したら船をスタート位置に戻し、全員が手札を1枚補充し、再び全員が船に乗って次のラウンドを開始します。
これを繰り返し、誰かが50点以上獲得したらそのラウンド終了時に得点を集計し、最も高いプレイヤーが勝利します。
なお、「セレスティア」には「クラウド9」にはなかった特殊カードがいくつかありますが、説明は割愛します。
さて、ゲームの感想。
リメイクと共にアートワークが大幅強化、特に飛行船のペーパークラフトの出来が素晴らしいです。
度胸試しのチキンレースなのはもちろんですが、結構記憶力が大事です。例えば誰かが特定のカードを持っていないことが分かったら、それは重要な情報です。今回私はこれでいいようにやられました。
総じて、簡単なルールで皆んなでワイワイ楽しめる、愉快なパーティーゲームだと言えます。
交易王
貿易商となって6種類の商品を取引し、お金を稼ぐゲーム。
2007年、ライナー・クニツィアの作品です。
まず、商品カードを場に6枚公開し、全員に3枚配ります。
各プレイヤーは船を2つ持ち、それぞれに商品コマを配置します。
時計回りの順に手番を行います。
手番になったら、まず次のいずれかを行います。
- 船に乗せる商品コマ1つを入れ替える。
- 特殊カードを購入する。
- 何もしない
特殊カードには、追加の船、手番の最後に商品カードを1枚引ける商館、お金をもらうたびに追加のお金がもらえる協定、毎手番1回船の商品コマ1個を入れ替えられる荷役の4種類があります。
次に、以下のいずれかを行います。
- 商品カードをプレイする。
- 商品カード2枚を引いて手札に加える。
商品カードをプレイするときは、同色のカード1〜6枚を場の商品カードのいずれかに重ねるように出します。出した色の商品で決算が発生し、全てのプレイヤーはその色の商品を載せた船1隻につき場に見えているその色の商品カードの枚数分のお金を獲得します。
これを繰り返し、商品カードの山札が無くなったらゲーム終了、その時点で最もお金を持っているプレイヤーの勝利です。
他プレイヤーの動向を見ながら、流れに乗ったり乗らなかったり新たな流れを作り出したりの駆け引きが面白いです。また、特殊カードの値段も絶妙で、費用分の収益を得られるかの判断が悩ましいです。小さなコンポーネントに戦略性やジレンマが凝縮した素敵なゲームだと思います。ニューゲームズオーダーさんありがとう。
髑髏と薔薇
髑髏1枚と薔薇3枚のたった4枚で度胸試しをするゲーム。
2011年、Hervé Marlyの作品です。後にデザインを一新した「Skull」に切り替わっていますが、今回使用したのは「髑髏と薔薇」赤箱です。
ゲームの目標は、チャレンジを2回成功させるか、自分以外の全員を脱落させるかのいずれかです。
各プレイヤーは薔薇3枚、髑髏1枚の計4枚のタイルを持ってゲームを開始します。薔薇がめくっていいタイル、髑髏がめくってはいけないタイルです。
ラウンド開始時、各プレイヤーはタイルを1枚伏せて置きます。
その後、スタートプレイヤーは、チャレンジをするかタイルをもう1枚伏せて重ねるかを選びます。タイルをもう1枚伏せた場合は、次のプレイヤーが同じように、チャレンジかタイルを伏せるかの選択をします。
チャレンジをする場合は、自分がめくるタイルの枚数を宣言します。誰かがチャレンジしたら、それ以降のプレイヤーは、より大きな枚数でチャレンジを宣言するか、パスするか選びます。1人を除いて全てのプレイヤーがパスしたら、残ったプレイヤーがタイルをめくります。
タイルをめくる時は、まず自分のタイルをめくります。その後、他のプレイヤーのタイルをめくります。
髑髏をめくることなく宣言した枚数のタイルをめくれたらそのプレイヤーの得点です。
途中で髑髏をめくってしまったら、チャレンジは失敗となりそのプレイヤーはタイルを1枚失います。タイルを全て失ったプレイヤーはゲームから脱落します。
誰かがチャレンジを2回成功させるか、自分以外の全員を脱落させたらそのプレイヤーの勝利です。
今回はチャレンジが全く成功せず、最後までチャレンジせずにタイルを温存したプレイヤーが勝利しました。
最小のコンポーネントで濃厚な心理戦が楽しめる素敵なゲームです。豪胆な人や慎重な人など、性格が出るのが面白いです。
マネー
お金を使ってお金を競り、同じ国の紙幣を集めるゲームです。
1999年、ライナー・クニツィアのゲームです。
プレイヤーは、6枚の紙幣カードを持ってゲームを開始します。
毎ラウンド、山札から4枚の紙幣セットが2セット公開されます。
各プレイヤーは、手札から紙幣を任意の枚数出し、伏せて置きます。
全員が紙幣を出したら一斉に公開し、最も高額のお金を出したプレイヤーから順に、場の紙幣セットもしくは誰かの出した紙幣セットのいずれかを獲得します。
カードを獲得した場合、それまでそのカードがあった場所に自分の出した紙幣セットを移動します。他のプレイヤーのカードを取った場合、取られたプレイヤーの元に最も高額の紙幣セットが行くので、そのプレイヤーが次の選択者になります。
交換せずに、自分の前にあるカードセットを獲得することもできます。
全員がカードを獲得したら、場の2箇所のカードセットがそれぞれ4枚になるようにカードを補充します。
山札が無くなったら最後に1ラウンド行い、その後得点を集計します。
同じ国の紙幣の価格合計が200以上なら額面通りの得点が、200未満なら額面から100引いた額の得点(0未満にはならない)が入ります。
さらに、同じ国の同額の小額紙幣3枚セット1つにつき100点が入ります。
これに金貨1枚につき10点の得点を加えた額が最終得点です。
最も高い得点のプレイヤーの勝利です。
カードデザインにSNE安田氏の写真が使われていることに賛否両論あるようですが、舶来信仰の強い私の態度は全面的に「否」です。そもそも私はSNEのデザインセンスを全く信用していません。本当に勘弁して下さい。
ひとしきり毒を吐いたところで、ゲーム本体について。
一応競りに分類されるのでしょうが、余り競りをしている気分にはなりません。相手の狙っているカードと被らないように種類を絞ってカードを集めていく物々交換といった方が近い気がします。余りギスギスせず、緩く楽しむゲームだと思います。
この日私が遊んだゲームは以上です。
シャッフル全体で遊ばれたゲームは下の写真の通りですが、抜けがあるかも知れません。
次回のシャッフルは11月3日の予定です。
という訳で、9月30日のシャッフルの報告を終わらせていただきます。