11/4ムスビヨリと「キズナと螢の物語」
11月4日、上野のボードゲームカフェ「ムスビヨリ」の「ゲムマ直前!新作体験会」に参加して来ました。
[
いつもならここで「ムスビヨリ」の紹介を書くのですが、今回はTalosil gamesの新作「キズナと螢の物語〜ルキオラ・クルキアタ・サーガ第一章〜」について集中的に書かせていただきます。
「キズナと螢の物語」
「キズナと螢の物語〜ルキオラ・クルキアタ・サーガ第一章〜」は、Talosil gamesがゲームマーケット2017秋に向けて制作中の協力型ボードゲーム です。
11月26日までクラウドファンディングサービスCAMPFIREにて出資者募集中で、11月7日時点で94,600円が集まっています。目標額は既に突破しており、あとはどこまでストレッチゴールが解放されるかに注目が集まります。
キズナを繋いで街を守れ! 協力型ボードゲーム「キズナと蛍の物語」開発プロジェクト - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
そんな「キズナと螢の物語」、遊んで参りました。しかも、デザイナーの島津岳弘氏のルール説明で。
世界観
世界観についてはCAMPFIREに掲載された説明を読めば分かりますが、手っ取り早く説明。
簡単に言うと、「現代を舞台に少年少女が異能力で人類の敵と戦うジュヴナイル物」です。ライトノベル等にありがちな奴です。
制作者が世界観の構築に力を入れており、登場キャラクターの設定も作り込まれています。人物相関図も用意されています。将来的には設定資料集とか出るんじゃないかな?
主人公の異能力者が「グロウリー(輝く者=螢)」、敵の名前が「旧穢神」と書いて「オールド・リベリオン」、はっきり言って厨二病全開です。
私にはまるで刺さらない世界観ですが、ちゃんと対象ユーザーを想定し、明確な戦略を持って作品を作る姿勢には素直に感服します。
ゲーム概要
で、「キズナと螢の物語」を遊んでみたのですが、その様子をお伝えする前に、まずはゲームの概要について書かせていただきます。
毎ターン敵が湧いて来るので、それに対処しながらシナリオ毎に定められた勝利条件を目指します。
ターンの合間、もしくはシナリオで指定されたタイミングで敵が登場します。敵の登場位置はサイコロで決まります。
プレイヤーの手番になったら各プレイヤーはそれぞれ2あるいは3のアクションポイントを使い、敵を攻撃するかキズナを配置するか選びます。
敵を攻撃する時は、敵を指定して攻撃ダイスを振ります。出た目の数にそのキャラクターの修正値を足した数が敵のHPに達すれば敵を撃破できます。ただし、攻撃ダイスで失敗が出ると、修正値に関わらず攻撃は失敗します。
誰かが攻撃し、その攻撃力が敵のHPに届かなかった場合、まだ行動していないキャラクターは行動を放棄してその攻撃を支援することが出来ます。
キズナを配置する時は、自分のキズナトークンを自分の出発点か、他の自分のキズナトークンに隣接する場所に置きます。他のプレイヤーのキズナトークンの上にキズナトークンを置くとリンクが発生します。
キズナとリンクは、それぞれキャラクターを強化します。また、キズナとリンクがキャラクター毎に定められた規定数に達すると、ラウンド終了時にそのキャラクターは覚醒し、大幅に強化されると共に専用技が使えるようになります。
ターンの終了時、覚醒の判定後に敵が動きます。敵にはどの方向に動くかの優先順位が定められており、それに従って動きます。敵は他の敵を飛び越えて動くので、敵の配置によっては1度に大きく移動することがあります。
敵がキズナの位置に移動するとキズナを破壊し、マップの外に出ると残りラウンドが減るペナルティが発生します。
これを繰り返し、規定ラウンド以内に勝利条件を満たすことを目指します。
遊んでみた
最初に遊んだのは1つ目のシナリオ。ゲームに慣れるための簡単なシナリオです。
具体的にどんなシナリオかはネタバレを避けるために伏せますが、この手の作品の第1話にありがちなシチュエーションとだけは言っておきます。
4人でプレイ。ゲームに慣れるための簡単なシナリオということもあって、あっさりクリア。
同じ4人で次に遊んだのは中盤のシナリオ。このシナリオは難易度が敵およびオブジェクト(シナリオクリアに必要な何か)の登場位置によって大きく変わるのですが、その出目に恵まれてこれまた余力を残してクリア。
調子に乗った我々は、大胆にも最終シナリオに挑みました。しかも、途中参加した初プレイのプレイヤーを含めたメンバーで。残念ながら、結果は敗北。どうやらこのシナリオは最大人数の6人で挑むべきだったようです。
感想
やってみた感想を書くと、当初の予想よりずっと分かりやすいゲームでした。普段ボードゲーム をやらない人でも、多分ストレスなく遊べます。システムに目新しさはありませんが、非ボードゲーマーを取り込む事を考えたら、変に新奇性を狙うよりこの方がいいでしょう。
難易度は、少なくとも中盤まではそこまで高くないように思います。常にギリギリの攻防を強いるのではなく、ある程度気持ち良く解いてもらうために、意識して易しめの難易度にしているという印象です。これもまた非ボードゲーマーを取り込むための調整でしょう。
ただし、裏マップのHell Modeというものがあり、こちらを使うとおそらく世界が一変します。訓練されたゲーマーへの対応にも抜かりがありません。
シナリオは、現代異能物ジュヴナイル物語にありがちなシチュエーション満載で没入感があります。具体的には発売されてからのお楽しみという事で。
総じて、現代異能物ジュヴナイル物語に馴染みのある非ボードゲーマーを取り込むには非常に優れたアイテムだと思います。
以上で「キズナと螢の物語」の報告を終わります。次回は「ムスビヨリ」というお店についてと、11月4日に遊んだその他のゲームについて報告します。