ドキュメンタリー「ボードゲームデザイナーズ」のために2023年9月に収録したNSGクリエイトのエル(奥空武志)様へのインタビューの文字起こしを公開します。
「イカロスの太陽」(第2版)クラウドファンディング
- 最初に自己紹介をお願いします。
NSクリエイトでボードゲームを作っておりますエルと申します。よろしくお願いします。
- ゲームマーケット2023秋に出す作品の紹介をお願いします。
エル:ゲームマーケット2023秋にはこちらの「イカロスの太陽」の第2版を出させていただきます。
このゲームは昨年の2022年秋の方でも出させていただいたんですけども、こちらはですね、海外ものお客様にも手に取っていただけるようにするためにいろいろデザインを変更したりだとか、海外ルールの調整などを行って、もっと遊びやすくこのゲームを楽しんでいただけるための改良を加えて、今回出させていただいてます。
- 「イカロスの太陽」第2版でクラウドファンドという方式を選択した理由は何でしょうか?
エル:そうですね、ゲームマーケットが始まる前に、海外の人にもこのゲームを知ってもらいたいなという気持ちがありまして、Kickstarterっていう媒体でクラウドファンディングをさせていただいたという形になります。
- クラウドファンディングでKickstarterを選んだ理由は?
エル:海外も含めたという形であれば、Kickstarterの方がいいかなと思っております。
- どのぐらいの金額が集まりましたか?
エル:詳しい値段まではちょっと控えますけども、元々プレッジゴールの金額が30万で目標を立てておりまして、そこから大体125%ぐらいの達成率という感じになりました。
- クラウドファンディングのためにした広報活動は?
エル:自分の周りにいる仲間達に協力をお願いしたというところは結構大きいかったかなと思います。
それ以外に、海外の人に向けるというのもあって、翻訳はDeepLというツールといいますか、翻訳サイトを最大限フル活用しまして、ありとあらゆるものを翻訳して載せるという風な努力をさせていただきました。
- 海外からの反響はどうでしたか?
エル:比較的ビジュアルがスチームパンクに寄せているというところもあり、そういったものに興味がある方々にいろいろ御質問をいただくことができました。
- 機械翻訳DeepLの使い勝手というのはいかがでしたでしょうか?
エル:DeepLに関しては固有名詞とかも登録しておくことができるので、ゲーム特有の言語がうまく翻訳できないっていうこともある程度は抑制することもできますし、比較的変になりにくいというんですか、翻訳が変になりにくいというところはいいところだなという風に思いました。
- そのアプリがあることで、海外の方とのやりとりも楽になったのではないでしょうか?
エル:そうですね。比較的長文でも文体が崩れずに文章を作れるので結構助かってますね。
- クラウドファンディングに向いているプロジェクトというのはどんなものだとお考えですか?
エル:クラウドファンディングに向いてるプロジェクトとなると、やはりビジュアルで勝負ができるようなゲームですとか、説明することが少ないような、ぱっと見ただけでそのゲームの本質が分かるというか、そういう多くを語らなくてもゲームの魅力が伝わるようなプロジェクトの方が比較的向いてるんじゃないかなというふうに思います。
北海道ボドゲ博
- 7月に北海道ボドゲ博がありましたが、出展を決めた経緯はどんなものでしたか?
エル:自分は北海道出身というところもあり、北海道に縁があるサークルっていう感じなんですけども、元々5年前、北海道ボドゲ博0.5の時に北海道で大きな地震がありまして、それの北海道割というところで、ちょうど旅費も安く済むし、試しに出てみようかっていうふうに出てみたのが始まりのきっかけでして。
ちょうどそのときに北海道あるあるを題材にしたゲームのネタは頭の中にあったので、じゃあそれを作って持っていこうじゃないかというふうに決めたのが始まりです。
- それ以降も毎回出ているという事ですか?
エル:そうですね、はい。開催されたときは、毎回出ているという感じになります。
- 毎回北海道のご当地ゲームを用意しているんですか?
エル:毎回ではないんですけども、今までに4つぐらいゲームを作っているので、ほぼほぼ持っていってるって言っても過言ではないかなと思います。
- 東京と北海道とでボードゲーム環境の違いなどありますでしょうか?
北海道にちなんだゲームを自分は北海道ボドゲ博に持っていくんですけども、比較的北海道の人とウマが合うというか、北海道の人の「これはわかるよね」っていうところをストレートに受け止めてくれるっていう人が多いなというふうに実感しております。
天岩庵アライアンス
- 北海道ボドゲ博に一緒に行った天岩庵アライアンスのメンバーについて教えてください。
エル:今年の2023年の時に関しては、自分と久遠堂さんと88createさんと、あとはHLKT工房の天空さんと酔いどれ趣造さんの計7人でツアーを組んで行きました。
- 天岩庵アライアンスのメンバーと関係はどんな感じですか?
エル:自分、割と比較的気軽に普段からテストプレイも兼ねてボードゲーム会を開いたり、泊りがけでボードゲームとか、それ以外でも遊んだりっていうことをやっている仲なので、その延長線上で北海道の割と楽しめるようなところを、自分は楽しんで欲しいなっていうところもあるので、自分が車を運転していろんな所に観光をしに行っているという風な感じになってます。
- 天岩庵アライアンスに参加した時の話をお願いします。
エル:そうですね、天岩庵アライアンスの発足自体が割と突発的と言いますか、「一緒にやったら面白くない?」みたいなそういうノリ的なところからスタートしたんですけども、それで初めは天岩庵の店主がゲームマーケットがあるたびにフリー素材になって写真を撮られまくるというところで、素材はいっぱいある中で何か面白いゲームを作れたらいいんじゃねっていうところがからスタートしたのが、この手がアライアンスの始まりというか、そんな感じのスタートとなってますね。
- 天岩庵アライアンスのテストプレイ会について教えてください。
エル:毎月一回テストプレイ会というのが行われてるんですけども、身内以外のところでプレイしてもらえる貴重な場を用意していただいて、店主にはありがたい限りという感じでして、なおかつ本当にいろんな人が毎回集まって忌憚ない意見を出しいただける場でもあるので、本当にゲーム制作する上で助かる場であるなという風に思ってます。
- あと、天岩庵ではゲームマーケットが近くなるとPR会を行っていますが、その話もお願いします。
エル:PR会に関して、お互いにプレイして、その様子を写真に映して、お互いにPRしようという風なコンセプトでやっている会ではあるんですけども、ちゃんとゲームをプレイしてる場面をちゃんと撮れる機会っていうのもそんなにそうそうあるわけでもないので、そういったことが広報の一環としてできるのは本当にありがたいなと思ってますね。
- ありがとうございます。
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ドキュメンタリー「ボードゲームデザイナーズ」前後編はVimeo OTTで公開中です(有料)。
https://sugorokukozo.vhx.tv/products
前編の序盤の約10分をYouTubeで無料公開しています。
特別編の「ボードゲームデザイナーを目指す人々への言葉」も公開しています。